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創業20周年を迎えるにあたって。

ビザイン株式会社は今年 創業20周年を迎えます。

2006年9月5日。当時、ロンドン遊学中でブラブラしていた私は、オックスフォード滞在中にお世話になった、元MUJIのプロダクトデザイナーでもあったティモシーさんの奨めもあって、その後は毎年のように行くことになる、例年春と秋にパリで行われるメゾン・エ・オブジェと、ミラノで行われるマチェフという大きな展示会に初めて訪れました。

当時はまだビザインも作っていませんでしたから、ロンドンの名刺屋でそれっぽい名刺を作って、それっぽい格好をして、会場内をそれっぽく、キョロキョロキョロキョロしながら歩いていたのですが、どれもこれも、世界最先端で、おしゃれで、かっこいい、日本では見たこともないようなモノばかりで、「これ日本に持ってきたらものすごい売れるんじゃないか?!」と思えるようなモノばかりで、歩きながら、ものすごい宝の山を掘り当てたように感じていました。
(そうは問屋がものすごく卸してくれないことは自明です)

一応スーツを着ているとは言え、なんの知識も実績もない門外漢、初心者であることは、話していてすぐ感じたと思いますが、そんなやりとりをした中の1社が、今も屋台骨となっているドイツから来ていたZACK社でした。
ビザインではあの日を持って創業の日としています。登記は翌年2月です。あれから20年。あっと言う間に今に至りますが、振り返ってみれば、ものすごい昔のことに感じます。なにせ34歳。一応、10年くらいサラリーマンをするにはしましたが、まだまだ一端の大人とも言えない、若者でした。

年が明けて2月22日。ゾロ目の大安吉日に、晴れて「ビザイン株式会社」を登記したわけですが、客を引っ張って独立、というような起業ではなかったので、もちろん顧客も売上もありません。
運良く、区の創業支援制度に申し込むと、うまいこと資料が書けていたのか、制度満額の1000万円を無利子で借りることができたのですが、しばらくはそれを食い潰すだけの日々でした。

会社も作ったし、よしやるゾ!ということで、逸る私はイタリアへ飛び、PINTDECORのADRIA ART社と、さらにドイツに飛んでZACK社と、今となってみれば非常に幸運なことに、大まかに言うと総代理店のような契約をすることができました。
 ZACKの方は既存のインポーターからスポットのような形で百貨店に入っていた実績もあり、それなりに挨拶廻りのような形でスタートを切ることができたのですが、いずれにしても業界未経験の新参者。この辺りの奮闘記はこちらの記事をご参照ください。
https://besign.jp/about#deai

その後、ジワジワと口座残高が減って行くのと、売上が増えて行くのとが絶妙なところでタイミング間に合って、ちょっとずつ在庫が増え、人が増え、顧客なども増えつつ今に至ります。

しなしながら、ここ数年は創業当時の必死さも忘れ、特に上値を追うこともなく、経営の安定性を優先するのは当然のこととして、あまりにも安定感に甘んじてきたように、この20年を振り返ってみて気づかされました。
今年を第二の創業の年と位置づけ、改めて次のステップ、次のステージに挑戦せんと、決意する次第です。